天 −そら−
一つの惑星が誕生した。太陽系第三惑星地球である。
宇宙に浮かぶ、大量の塵が融合してできた星である。
表面は、まだ熱く煮えたぎっている。
長い年月が過ぎた。
かつて無数に存在していた火山は、いまではほんの少ししか残っていない。
表面の大部分を、水が覆っている。
酸素が満ちあふれている。
さらに長い年月が過ぎた。
海上に、巨大な球状の、光り輝く物体が浮かんでいる。
その物体は、ある瞬間、突然分裂し、バラバラに散っていった。
やがて、海中に無数のバクテリアが出現した。地球で最初の生物である。
このバクテリアこそ、さきほどの巨大な物体、すなわち『生命』が形をもったものである。
『生命』は、地球上のわずかな有機物と、そして自らの内なる力の全てを用い、自らに形を与えたのである。
『生命』がどこから来たのかは知らない。
しかし、地球の環境は以上に優れている。この環境が自然に生まれるとは、到底思えない。
地球は、『生命』によって創られたものなのかもしれない。
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